無人駅の俳句 プレバト俳句5/4ふりかえり

ヒッチ俳句
ヒッチ俳句
3.4 هزار بار بازدید - پارسال - ◆今回の俳句【春】00:00
◆今回の俳句
【春】
00:00 青き踏む影の少なき無人駅 村上健志
01:53 パンジーの愛想笑ひの無人駅 川井吉二
【鑑賞!今回の一句】
03:51 いくたびも柳にとびつく無人駅 徳才子青良
【夏】
04:43 まくなぎのただ中にあり無人駅 梅沢富美男
06:05 郭公や町の真中に無人駅 長田群青
07:32 昭和から来て麦秋の無人駅 和田浩一
08:39 炎昼に吐き口という無人駅 西河しん平
10:00 肩書がかなぶんだった無人駅 有村王志
【添削!AI俳句!】
11:16 レベル1 サボテンの花咲く無人駅砂漠の風
12:31 レベル2 列車過ぎ去り残る無人駅夕暮れの空
13:27 レベル3 時計の針動かぬ無人駅季節は移ろう
【秋】
14:31 赤とんぼ列車待つ間の無人駅 多田英治
15:53 花野全部活けこみ無人駅真昼 松下けん
16:55 すすき穂の波打ち雨の無人駅 岡本正敏
【冬】
17:23 無人駅カイロは腰に日は西に 清水恵子
18:13 無人駅のポスター抜けし雪女 松本詩葉子
#プレバト

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#プレバト #俳句 #季語

◆一部文字起こし
無人駅の俳句について考えていきます

青き踏む影の少なき無人駅
こちらはプレバトでフルポンの村上さんが詠まれた俳句です
季語は晩春の季語「青き踏む」
晩春とは4月頃のこと 青き踏むとは青草を踏みながらの野遊のことですね
お題が無人駅だった前回のプレバトなんですが夏井先生が自身のYoutubeの動画でも扱っている兼題になります
梅沢特別永世名人と夏井先生は「影の少なき」のところに着目します
無人駅なんだから影が少ないのは当たり前だという言い方を梅沢富美男さんはされていました
夏井先生は特に「少なき」というところに着目して「あと4音攻めて!」ということでこの俳句が没になってしまいます
添削後こちら
青き踏む影のみ増ゆる無人駅
添削前ですと人の影も少なくて駅自体のものの影も少ないといった少なさを強調しているのに対して添削後は影の部分だけ増えていくことで逆に寂しさというのを強調するといった効果があるように思います
また夏井先生は説明を続けて「影のみ増ゆる」とすることでもう亡くなってしまった人たちの影といった読みもできて昔は栄えていた駅の無常観といったことも表せるといった趣旨のことをおっしゃっていました
村上さんも無人駅というところが難しいとおっしゃっていて夏井先生は無人駅自体にもう詩があるのでそこがどうするか悩むポイントだということをおっしゃっていました
今回はこの難しい兼題「無人駅」について考えていこうと思います

パンジーの愛想笑いの無人駅
季語は4月頃の季語「パンジー」です
ただ笑うだけじゃなくってパンジーも気を使ってるんでしょうね
「あ、すいませんこんな人がいなくて」「私たちはあの楽しいんですよ」みたいなそういう愛想笑いっていうところがねいいですよね
今回無人駅の俳句作りのポイントを2つ設定させていただきました
夏井先生は詩にすることが大事なんだっていう風に無人駅が題のプレバトの中であったり無人駅を扱ったYoutubeの動画の中であったり再三言っている事でした
今回はそれを2つに分けて具体的にどんなことなんだろうっていうことを考えやすいようにポイントを設定します
①情景を描くことが詩作りのポイントだと思いました
特に取り合わせですね
情景を描くことを取り合わせで解決しようと思います
特に無人駅の場合は自然物というのが人工物よりもはるかに多く描かれることが多いですね
具体的なものについては俳句を見ながら考えていきたいと思います
詩づくりのポイント②感情を書くこと
特に侘しさ・寂しさだったりノスタルジーな感情=過去を顧みるような感情ですね
だったり自然への感動といった感情が表記してある順で描かれることが多いと思います
無人駅という言葉が持つ感情を殺さずに感情を強めたり新しい感情を思わせたりすることが書けると詩になるのではないかと思いました
今回は無人駅の俳句作りのポイントを2つ設定してそれを軸に俳句を紹介していこうと思います

まくなぎのただ中にあり無人駅
こちらはプレバトで梅沢富美男さんが詠んだ俳句です
季語は夏に渡って使える季語「まくなぎ」で夏の小さな羽虫のことですね
たくさん虫が飛んでることってありますよね
夏井先生は「凡人度合いが強い俳句」だって最初におっしゃるんですよ
例えばただ中という表現はよくされる言い回しだそうです
で凡人度合いが大きいって言うんですけれども「あり」の2音で踏みとどまっているといったような事をおっしゃいます
例えば「まくなぎのただ中におり」とすることもできるわけです
そうすると無人駅に作者っていうのがいてまくなぎを振り払ってるような狭い画角 ミクロなシーンっていうのを想像するだろうと
しかしそれをありとすることで無人駅っていうのをちょっと遠くから見ていてその無人駅っていうのがまくなぎに包まれているというような読みも読者にさせるって言うんですね
自然に包まれた無人駅の恐ろしさとか不快さっていうのを表現するために「あり」としているのであればこの句は特別永世名人の名にふさわしい句だといった趣旨のことをおっしゃられていました
この俳句はシュレッダーに行かずにお見事と評価されることとなります

郭公や町の真中に無人駅
季語は夏にわたって使える季語「郭公」です
郭公という季語いいですよね
ポイント①情景を表すために何と取り合わせるか
何を持ってくるかというところで郭公という自然物をもってきているわけです
郭公の子季語には閑古鳥というものがありますが閑古鳥が鳴くという慣用句 静かな様とか転じて商売がうまくいかない様なんていうのをいわれるわけですけれどもこの無人駅という寂しさをより強める自然物をもってきてる訳ですよね
これは季語や取り合わせの力というのが強い俳句だと思います
また町と無人駅を対比しているわけですけれども町よりも少し時代が遡る無人駅
町の喧騒と無人駅の静けさなど色々な対比が考えられます
対比によって無人駅の感情、侘しさやノスタルジー感というのが際立っているとも取れますね

昭和から来て麦秋の無人駅
季語は5月頃の季語「麦秋」です
麦というのは5月頃に旬を迎えますがその5月というのが麦にとっての秋なんだっていうことを表す季語ですね
句意(俳句の意味)は昭和から来てここは今麦の秋の無人駅だとさせていただきました
タイムスリップが2回なされていてノスタルジー感を強めているんじゃないかなと思います
まず昭和から来たということで昭和からそのまま現れたような無人駅と捉えてもいいですしこの作者が「あれ昭和から来たんだっけ」と思うぐらい古い風景ととってもいいですよね
そして麦秋と続く訳ですが「あれ春だったよな?秋にタイムスリップしちゃったよ」って思わせるような麦畑の様子が広がってるっていうことですよね
今回も麦秋=麦という自然物をもってきて情景を表していますね

炎昼に吐き口という無人駅
季語は7月頃の季語「炎昼」です
夏のお昼のことですね
炎天下の昼のことだとしていいと思います
天気に人工物「吐き口」が書かれているわけですけれども吐き口っていうのは排水管に行く前の裸の排水口みたいなイメージですよね
炎昼とあるので吐き口、排水口自体は仕事をしてないわけですけれども特筆すべき人工物がそんな吐き口ぐらいしかないのでしょうかあるいは吐き口が古過ぎて「無人駅だなあ」って思っているのでしょうかその炎昼に吐き口というところを詠んでる訳ですよね
また炎昼は明るいわけです
それに照らされた吐き口っていうのは奥の排水管の黒っていうのはより深く暗く見えるわけでこの明暗のコントラストというのもよく効いている気がします
その吐き口の奥の黒、奥の闇から作者は何を思ったのかなというところも読ませる表現だなと思いました
俳句作りのポイント①の情景特に今回は取り合わせとさせていただいてるんですけれども人工物よりも圧倒的に自然物が多いということを申し上げました
無人駅に合う人工物というのを考えさせるそんな俳句だったかと思います

肩書がかなぶんだった無人駅
季語は夏に渡って使える季語「かなぶん」ですね
この俳句のポイント肩書というところだと思います
「肩書」とはどんなことでしょうか
またかなぶんだったと過去形なんですがその部分も説明できるとよく鑑賞できると思います
観賞用の俳句を複数作っていいのなら私の中でこれを中級編にもってきたかったといった俳句でした
私は2通り鑑賞してみました
①これといったものはかなぶんしかいない無人駅だですね
もう肩書=かなぶんとされるほどもうかなぶんしかいない色味のあるものもかなぶんの緑かなぶんの光沢っていうのが一つ
2つ目かなぶんのなきがらがあった無人駅だですね
掃除もこまめにされないような無人駅には印象的な虫のしがいなんていうのが転がっているかもしれません
そこから無人駅の侘しさみたいなものが強調されるといった俳句とも読めましたね

赤とんぼ列車待つ間の無人駅
季語は秋全般で使える季語「赤とんぼ」です
赤とんぼが止まっていてまるで列車を待つようだと列車が時々通ったら思い出したかのように飛び立っていくという無人駅に止まる赤とんぼの映像ですよね
今回こちらを最も基本的な型として紹介させていただきます
取り合わせは自然物 また無人駅がもつ感情っていうのをころさない記述ですよね
俳句の型としても季語が上五(最初の5音)にあって無人駅が下五(最後の5音)にある中七の中盤の7音はそれを結ぶような記述がなされるこの型です
この型っていうのは夏井先生がYoutubeの無人駅の俳句を募集した時に指定された型ですね
まだ俳句を作っていない方はこの型で作ってみると俳句自体は作りやすいと思います
また、上級者の方もこの型の俳句で差をつけるにはどうすればいいかっていうことが夏井先生の動画でもめちゃくちゃポイントになってますのであえてこちらに挑戦するっていうのもありかと思います
できた俳句は鑑賞や添削案とあわせてコメントしていただけますと嬉しいです

花野全部活けこみ無人駅真昼
季語は秋に渡って使える季語「花野」です
秋の草花が咲き乱れる野原のことですね
句意(俳句の意味)は花野を全部活けこんだかのような無人駅の間昼だとしました
永遠に続きそうな時間感覚っていうのを表してるんじゃないかなって思ったんですね
花野=野生な訳です
それを生け花にするよしかも全部ねっていうそれをやり切ってもまだ真昼ですよ っていう俳句だと私は読みました

皆さんは俳句の型や取り合わせるものどのように工夫するでしょうか

無人駅のポスター抜けし雪女
本日最後の俳句です
季語は1月頃の季語「雪女」です
雪女郎の子季語でもう雪女がいるんじゃないかっていうぐらい外が吹雪いていることを表したい時に使われる季語ですね
面白い季語ですよね 妖怪のことなんですよ
句意(俳句の意味)は雪女は無人駅のこのポスターを抜け出て今雪を降らせているのだろうかとさせていただきました
「無人駅のポスター」と言ってるわけです
さっき時計の針が動かないとか出てきましたけどこのポスターどんなポスターだと思います?
私は色あせた、人物がほとんど見えなくなってしまったポスターなんじゃないかなと思いました
でその見えなくなった人物はどこに行ったかっていうと雪女となって今吹雪を起こしてるという俳句かと思います
こちら雪女とかポスターとか実在しない雪女というものポスターという人工物ですよね
自然物じゃないんですよ
この表現を合わせて成功している今日紹介した俳句の中で一番好きな無人駅の俳句です
پارسال در تاریخ 1402/02/15 منتشر شده است.
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