正しい医療情報はどこで手に入るか? / Where can you get the right medical information? #精神医学

精神科医がこころの病気を解説するCh
精神科医がこころの病気を解説するCh
10.7 هزار بار بازدید - 3 سال پیش - 02:10 
02:10 なぜ混乱が起きるのか
04:48 誰の話を聞けば良い?
06:23 わかりやすさと正しさは違う
07:39 誰でも手に入る情報を、わかりやすく

今日は「正しい医療情報はどこで手に入るか?」という疑問についてお答えします。

精神科の場合は厚労省のホームページから取ってくるのが一番無難です。
「みんなのメンタルヘルス」「こころの耳」といったページがあります。これを見ると良いというものは国が用意してくれているのです。
ただ、少しわかりにくいかもしれませんし、見つけにくいかもしれません。ですが基本的にこういうものは国がすでに準備してくれていますので、そちらを参考にするのが良いと思います。

他には「疾患名 ガイドライン」で検索すると、各学会が出しているガイドラインを見ることができるので参考になると思います。
薬のことを知りたい場合は、薬ごとに「添付文書」が出ています。医師国家試験も正しい情報です。これらは医師向けの情報ではありますが。

僕は、精神科以外の科の病気についてはこのように検索しています。
この動画を見ている皆さんは一般の方が多いと思いますので、厚労省のページを見るのが良いと思います。

・益田の情報はどこまで信じて良い?
話半分くらいで聞いてもらえると自分の気持ちとしては楽ですが、できるだけ正しい情報をお伝えしようとしています。

■なぜ混乱が起きるのか

どうして混乱が起きるのかということを考えました。

基本的に最新のことというのはその道の「研究者の頭の中」にあります。研究が一番新しいのです。

研究者は「多分こうだろう」という推論を確かめるために実験している、というと語弊があるかもしれませんが、まったく当てずっぽうに実験をしているわけではありません。自分の仮説が概ね正しいだろうという方向で研究しています。
ですから、一番の新しさは研究者のアイデアです。

研究したことが論文になるまでには数年かかります。
論文が査読されて雑誌に載り、複数の論文で同じような実験がなされます。(されないこともあります)
複数の論文で確認された後、ガイドライン、教科書、厚労省のHPなどに掲載されます。

ですから、教科書に書かれている事は10年~20年くらい前の話なのです。

研究段階のものほど新しくはありますが、不確かです。
ガイドラインや教科書に載っているものは定説ではありますが、古くなっています。そうなるとまた正確性に多少の怪しさが出てきます。

医療は最先端の科学ですしそれを人体に応用するものですが、教科書に載るようなレベルまで確認されないと危険ですから、古い感じはあると思います。

10年~20年と言うと驚かれるかもしれませんが、薬の承認などはもっと長い場合もあります。
ですから、今回のコロナワクチン(mRNA)は本当に異例ということです。

ガイドライン、教科書、厚労省の情報を信じれば良いのですが、「古いから正しくない」と感じ、混乱してしまいます。
その場合は、上記のような流れを理解してもらえれば良いと思います。

■誰の話を聞けば良い?

このようなことを言うと、「結局、誰の話を聞いたら良いの?」と思うと思います。

基本的には大学の先生の話を聞くのが良いと思います。
自分が他の科のことを見るときはそのようなことを目安にしています。

ですが、そう伝えると患者さんは「わかりにくい」と言います。
大学の先生は、「正しいこと」を伝えようとするので断定的な言い方はしないのです。

正しいことというのは「省略」ができません。
これが正しいと言おうとすると、難しい言葉や聞き慣れない言葉が増えてしまいます。
「これと、これと、これがあるから、こうなんです」という説明には、過程が増えてしまい、省略できません。

そうすると、いくら丁寧に教えてもらっていても、今度はワーキングメモリの限界という問題が生じます。

■わかりやすさと正しさは違う

「分かりやすい=正しい」と思われることが多いと思います。

「ニュートンの古典物理学の呪縛」と僕は呼んでいるのですが、あれくらい単純に表せるものこそ真実であり、正しくないものや嘘は複雑で難解で、わかりにくくさせている。
人間は直感的にこのように思うようです。

日常生活であれば「この人はスパッと言わないから、何か後ろめたい気持ちがあるのだろう」と思うのですが、科学はそうではありません。正しいが故にわかりにくいです。
しかし、嘘が入っているからわかりにくくなるパターンもあるので、厄介なこともあります。

ですが、科学に関して言えば、「わかりにくいが故に正しい」ということも結構あると思います。

■誰でも手に入る情報を、わかりやすく

僕のYouTubeも多くの人に見られるようになってきて、自分のやっていることをもう一度考え直しました。

基本的な方針として、最新のことを言うつもりはなく、ガイドライン、教科書、厚労省のホームページに載っているようなことを、わかりやすく説明しようと思っています。

研究段階にあるもの、論文など最新のものはこのYouTubeチャンネルでは扱いません。その点はご理解ください。

誰でも手に入るレベルの医学情報をわかりやすく伝えるということを、このチャンネルではやっていきます。

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『精神科医がこころの病気を解説するChとは?』
 一般の方向けに、わかりやすく、精神科診療に関するアレコレを幅広く解説しています。動画における、精神分析や哲学用語の使用法はあくまで益田独自のものであり、一般的(専門的)な定義とは異っているところもあります。僕がもっとも説明しやすいとたまたま感じる言葉を選んだだけなので、あまり学術的にとらないでいただけると嬉しいです。
                 早稲田メンタルクリニック院長 益田裕介

『自己紹介』
益田裕介
防衛医大卒。陸上自衛隊、防衛医大病院、薫風会山田病院などを経て、2018年都内で開業。専門は仕事のうつ、大人の発達障害。といいつつ、「なんでも診る」ちょっと変人よりの町医者です。
趣味は少年ジャンプとお笑い。キャンプやスキーに行きたいです。
2020年6月5日より断酒継続中。

【参考】
厚労省みんなのメンタルヘルス https://www.mhlw.go.jp/kokoro/
カプラン 臨床精神医学テキスト第3版

#医療情報 #厚労省 #ガイドライン
3 سال پیش در تاریخ 1400/07/05 منتشر شده است.
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