英語で遊びペラペラに　イマドキの「学童保育」専用バスの送迎も…放課後に多彩な体験、一方で待機児童の受け皿づくりの課題も

ピカピカで色とりどりのランドセルを背負って登校する新１年生たち。
　８日、札幌市内の小学校196校で入学式が行われ、札幌市北区の百合が原小学校では、103人が式に臨みました。

札幌市立百合が原小学校　菅原隆司校長
「おはようございます（児童　おはようございます）　さようなら（児童　さようなら）　よくできました、たいへん立派です」

　小学校で楽しみにしていることは？

新入生
「（友達できそう？何人くらい作りたい？）15人」
「（楽しみなことは？）算数、足し算」

　そして、学校が終わったあとの児童が過ごす場所として定着しているのが「学童保育」です。
　なかには、ユニークなサービスを打ち出す学童保育も…。
　今どきの小学生の放課後を、もうひとホリします。

　放課後児童クラブ、通称「学童保育」は、共働き家庭などの児童が、宿題をしたり遊んだりして過ごす施設です。
　こども家庭庁によりますと、全国の学童保育に登録している児童は2023年５月時点で、145万人を超え、過去最多となりました。

小学生の保護者
「放課後は今、学童に行ってます。午後６時とか７時まで預かってもらえるので」
「学童保育を使ってます。家にひとりで残しておくのは心配だから」

　学童保育には、自治体などが学校の空き教室や児童館で運営するものと、民間企業が独自のサービスを提供する施設があります。

キッズデュオ札幌宮の森の教室（５日・札幌市中央区）
「Tuesday,Wednesday…（英語の教室）」

　札幌市内４か所で民間の学童保育施設を開く「キッズデュオ」。
　特徴は「英語で遊ぶ、学ぶ」というコンセプトです。

キッズデュオ札幌宮の森　スクールディレクター　五十嵐あゆ美さん
「子どもたちの学校から終わって帰ってきたら、おやつを食べてアクティビティをして過ごす。（学童保育では）日本語だめだよとか、日本語しゃべったらアウトだよというのではなく、『Ｔｒｙ　ｔｏ　ｓｐｅａｋ　ｅｎｇｌｉｓｈ』英語を頑張って話そうねって」

　この日のアクティビティは工作。
　スタッフや友達と交わす言葉は「英語」です。

工作中の子どもたち
「（赤い手の工作物を見せて）Ｍｙ　ｒｅｄ　ｈａｎｄ」

　長時間、英語があふれる環境にいることで自然と英語が口をついて出るようになるといいます。

キッズデュオ札幌宮の森　スクールディレクター五十嵐あゆ美さん
「例えば、週５回で通ってるお子さんでしたらもう１年ぐらい経ったら、かなりコミュニケーションは何の問題もなく取れるようになりますね」

　専用バスでの送迎があることも人気の理由になっていて、料金は週２回で月額３万8120円から。
　去年から子どもを通わせている親は…。

保護者
「（本人たちは）たぶん楽しんで遊びの延長でやってるけれども、実はそれは英語の勉強になってるみたいなことが、非常に子どもたちも受け入れやすいのかなと思ってます。発音はもう全然子どもの方がいいですね」

《スタジオ》
　民間の学童保育は、特徴も様々です。
　英語以外にも野球やサッカー、テニスなどのスポーツ指導、プログラミング、ダンスレッスンなども習うことができます。
　あくまでも子どもを預けるのが目的ですが、せっかくならその時間にいろいろ体験させたいという親の気持ちを反映したサービスが登場しています。

　ただ利用者が年々増えている一方で、必ずしも望み通りには行かないケースもあります。
　希望の学童保育に空きがなくて入れない「待機児童」は去年、全国で１万6276人いて、前の年より増えています。
　このうち道内では74人。
　ここ数年、100人前後が待機児童となっているんです。

　子どもを預けられないと、親が仕事を続けられない場合もあり、国は学校施設の活用などの対策で、待機児童の受け皿づくりを進めるとしています。2024年04月08日(月) 18時56分 更新

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