【うつ病】うつ病と発達障害の関係3つ【精神科医が9分で説明】ASD・ADHD|二次障害(重ね着症候群)|大人の発達障害
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0:00 (1)はじめに
0:20 (2)うつ病と発達障害
2:46 (3)うつ病と発達障害の関係3つ
2:55 ①うつ病になりやすい
4:37 ②うつ病から見つかりやすい
6:10 ③うつ病が治りにくい
7:45 (4)まとめ
うつ病と発達障害(ASD・ADHD)は本来は種類の違う精神疾患ですが、発達障害を背景に二次障害(重ね着症候群)でうつ病を合併しやすいなど密接な関係があります。
「うつ病と発達障害の関係3つ」について、精神科医が9分で説明しています。
出演:春日雄一郎(精神科医、医療法人社団Heart Station理事長)
こころ診療所吉祥寺駅前 kokoro-kichijoji.com/
府中こころ診療所 fuchu-kokoro.com/
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(1)はじめに
うつ病と発達障害は、相談を受けることの多い精神疾患です。一見関係のない精神疾患に見えますが、実際には様々な意味で深い関係があります。本記事では、うつ病と発達障害の関係について、3つの重要なポイントを解説します。
(2)うつ病と発達障害
まず、うつ病と発達障害について簡単に説明しましょう。
うつ病は、落ち込みなどのうつ症状が続く脳の不調です。脳内物質セロトニンの不足などが影響し、休養、薬物療法、精神療法が治療の3本柱とされます。
うつ病の主な症状は以下の3つに分類されます:
1. こころの症状:落ち込み、不安、意欲の低下、集中力の低下など
2. からだの症状:食欲低下、疲れやすさ、吐き気、めまいなど
3. 行動の変化:人を避ける、声が小さくなるなど
うつ病の治療は、休養、抗うつ薬、ストレス対策の組み合わせで行います。時間はかかりますが、基本的には改善が見込まれ、最終的には薬なしの治癒を目指します。ただし、一部では再発や慢性化のリスクもあります。
一方、発達障害は、ASD(自閉症スペクトラム)とADHDが代表的な、生まれながらの脳機能の偏りです。幼少期に見つかることが多いですが、大人になってから見つかる場合もあります。基本的には薬を使っても寛解しない障害であり、特性の改善と受け入れの双方が重要です。
代表的な発達障害には以下の2つがあります:
1. ADHD(注意欠如多動症):不注意・多動・衝動性が特徴で、ミスや忘れ物が目立ちます。
2. ASD(自閉症スペクトラム):社会性の障害とこだわりが特徴で、「場を読まない言動」などが目立つことがあります。
発達障害の治療では、ADHDの治療薬はありますが、あくまで改善が目標で、発達特性自体は持続します。特性の改善に取り組みながら、二次障害を防ぐことが予後改善の鍵となります。
(3)うつ病と発達障害の関係3つ
①うつ病になりやすい
発達障害がある場合、うつ病のリスクが高くなることが知られています。主に、発達障害に伴う慢性的な生きづらさがストレスとなり、うつ病のリスクとなります。
発達障害でうつ病のリスクになるストレスの例:
1. 慢性的な環境への不適応による生きづらさ
2. 過剰適応に伴うストレス
3. 感覚過敏からの疲れやすさ
うつ病のリスクを減らす対策としては、以下が挙げられます:
1. 早期診断と早期療育でのストレス回避
2. 特性の理解と対処技術の獲得
3. 特性に合う環境の模索
②うつ病から見つかりやすい
特に大人の発達障害は、うつ病から見つかりやすい傾向があります。発達障害の中には、トラブルの少なさから学生時代までは見つかりにくい場合もあります。その場合、「大人の発達障害」として見つかることが多く、きっかけの多くはうつ病等の精神不調です。
特にうつ病から見つかりやすい発達障害:
1. 受動型のASD:周りに合わせすぎて、学生時代はトラブルになりにくい
2. 不注意優勢型ADHD:多動や衝動性が目立たず、成人前では見つかりにくい
これらは、男性より女性で目立つ傾向があります。
③うつ病が治りにくい
発達障害がある場合、うつ病が治りにくくなることがあります。うつ病の標準的な治療は行えますが、発達障害由来の生きづらさからの慢性的なストレスが続くため、うつ病が慢性化したり繰り返したりすることがあります。
この状態は「重ね着症候群」と呼ばれ、発達障害を土台として、うつ病などの精神障害が二次的に様々に重なる状態を指します。うつ病以外にも、社会不安障害など複数の精神疾患が重なる場合もあります。
合併してしまった場合の現実的な対策:
1. 二次障害としてのうつ病の標準的な治療を行い、改善と安定を図る
2. ある程度安定した後に発達障害の特性に向き合い、徐々に改善を図る
3. 特性に合った環境や福祉的なサポートを幅広く探す
(4)まとめ
うつ病と発達障害は、原因や治療法は大きく異なりますが、実際にはお互いに関連しやすい精神疾患です。発達障害がある場合のうつ病との代表的な関係は、以下の3つです:
1. うつ病になりやすい
2. うつ病から見つかりやすい
3. うつ病が治りにくい
早期発見や早期療育などでうつ病との合併を防ぐことが重要ですが、もし合併してしまった場合は、双方の対策を並行して行うことが大切です。
こころ診療所グループ(医療法人社団Heart Station)
府中こころ診療所(東京都府中市宮西町1-1-3三和ビル2階、☎042-319-7887)
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#うつ病 #発達障害 #重ね着症候群 #二次障害 #精神科医
【監修者】
医療法人社団Heart Station 理事長 府中こころ診療所院長 春日雄一郎
精神科医(精神保健指定医、日本精神神経学会精神科専門医)
2005年東京大学医学部卒業、NCNP病院、永寿会恩方病院等を経て、2014年に府中こころ診療所を開設、その後医療法人化し理事長に就任、2021年8月に分院「こころ診療所吉祥寺駅前」を開業。メンタルクリニックの現場で、心療内科・精神科の臨床に取り組み続けている。
21 ساعت پیش
در تاریخ 1403/06/30 منتشر شده
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