治りたいのに、なぜ変化を拒むのか? 抵抗について #早稲田メンタルクリニック #精神科医 #益田裕介

精神科医がこころの病気を解説するCh
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212.5 هزار بار بازدید - 2 سال پیش - <本の紹介>精神科医の本音 (SB新書)  
<本の紹介>
精神科医の本音 (SB新書)  
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精神科医がやっている聞き方・話し方  
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00:00 OP
02:50 記憶を強化する・記憶を消す
04:42 記憶を書き換える
09:00 主観2.0
10:48 なぜ抵抗するのか?
14:29 どうやて抵抗を取っていくか

本日は「なぜ変化を拒むのか」。
なぜ患者さんは良くなろうとしないのか、良くなろうとする変化を拒んでしまうのか、そういうことを「抵抗」というのですが、その抵抗について解説します。

治療者側の意見というか家族もそうだと思うのですが、横で見ていて、なぜ患者さんたち、精神疾患を持っている方、うつの方は変わろうとしないのか、変わることを拒むのかと疑問に思うと思います。

「こうしたらいいんじゃないの?」というアドバイスを家族がしても、「そんなのわかってるよ」
「私のことを全然わかってくれない」「上から目線でものを言っている」と言われます。

こちらの言い方が悪いのかなと最初は反省しますが、何度も何度も同じようなやりとりをしていると、段々腹が立ってきて、
「何でこいつ、治そうとしないんだろう?」
「何で治ることを拒むんだろう?」
「甘えてるんじゃないか?」
と思うわけです。大体そうなんです。

最初は「悩んでいるんだな」と思って付き合うけれど、アドバイスをしても変化を拒むので、周りが音を上げてしまうことはよくあります。

これは精神科の中ではごく当たり前のことで、患者さんは別に甘えているわけでも、サボっているわけでも、ふざけているわけでもなく、こういうものなのです。
「抵抗」と言うのですが、そういうことになります。

この抵抗があるからそもそも患者さんなのです。
精神疾患になるということは抵抗があるからなんです。

逆に普通の人、健康な人であれば、何かまずいことがあったときに、細かく目標を修正し、軌道修正をしたり、行動を変えたりできます。行動を変えてきているのです。
ただ、それができないことが続いてしまうと、精神を病んでしまうことになります。

こういう言い方をすると、「いや、益田のその言い方だと患者さんが悪いみたいじゃないか」と言われそうですが、そういう意味ではないのです。
動物として、病気としてそういうことが起きているんだ、ということを理解してもらえたらと思います。

■記憶を強化する・記憶を消す

「治療」と書いていますが、これは薬物治療という意味ではなく、精神科の心理療法です。
心理療法や対話による治療、カウンセリングなどの治療のことを言います。

基本的には「治療」とは何かというと、チューニングやプルーニングによる記憶学習の変化です。
難しいですが、簡単に言えば、記憶や脳の配線を変えてあげるということです。

「チューニング」というのは記憶を強化することです。
個々の経験を抽象化し、統合してシンプルにまとめ上げ、長期記憶に変えていくということです。

「プルーニング」というのは逆で、記憶を消すことです。
僕らは毎日毎日新しいこと、新しい情報を浴びて、新しいことを覚え、そして同時に大量に忘れていっています。

治療とは、チューニングとプルーニングによって脳の中の記憶を変えていくということなんです。

そもそも記憶というのは日々変わっています。
脳の中の記憶はそういう風に言われています。
日々更新され、一回覚えたらそのまんまという感じではないのです。
どちらかというとビットコインに近いんですよ、脳の記憶というのは。

毎日毎日、栄養というか電気を流すことで記憶を保持している。変化させながら保持しているわけです。
写真のネガみたいに一回パシャッと焼いて保存されているというよりは、絶えず作り替えられている感じです。

■記憶を書き換える

だから「書き換えましょうよ」ということです、治療というのは。
変化を起こすということなんです。

・自己理解の変化
変化というのは何かというと、例えば「自己理解の変化」です。
自分はこういう人間である、という考え方をまず変えることが大事です。
それが治療の変化です。

別の言い方をすれば「自己受容」です。
自分はダメな奴なんだ、と思っている。
「ダメな奴なんだ」と思っているのを「ダメなやつではない」と変化させれば、治療が進むということなんです。
治療が終わるとも言えるかもしれないですが。

なんだか当たり前のことを言っているようですが、でも「ダメな奴なんだ」と思い続けているのです、患者さんというのは。
それは病的なものなのか、トラウマなのか、いろいろ原因がありますが、これを「良い奴なんだ」と思い込むように仕向けていくのが治療です。
当たり前といえば当たり前です。

・他者、社会、群れの理解
他人や社会、あと人間という群れの理解というのも重要ですが、これが悪いものだと思っているです。患者さんというのは。
他人はバカにするものだ、いじめるものだ、社会というのはひどいものだ、社会の中で自分は劣っている存在なんだ、群れの中にいたら弱い奴は必ずいじめられるんだ。
そういう誤った理解をしています。

ある部分では正しいのですが、それが全てではありません。
人間というのは確かに暴力的な部分もあるし、誰かを傷つけたりするところもあります。
だけどそれだけではないわけです。

そこの記憶を書き換えていくことがとても重要です。
良いものに変えていく。

もちろん洗脳みたいな形はダメです。
「いやいや違うんですよ、社会は良いものなんですよ」と言って変えていくのではありません。
白黒じゃない。白も黒も併せ持ったもの、アウフヘーベンしていく必要があるのです。
そういう理解を深めていく。

・常識、価値観
今まで持っている常識や価値観も変化させるべきです。

・記憶の意味付け
記憶、トラウマ等の意味付けも変えていかなければいけない。

父親はぶん殴ったし、母親は自分の気持ちを全然理解してくれなかった、そういうものがあったときに、でもなんかよく益田の動画見ていると、
「あれ? お母さんは私の気持ちに無関心だったとか、私を愛していなかったんじゃなくて、ちょっと発達障害というか、綾波レイっぽいというか、ASD受動型でわかってなかったんじゃないの?」

「でもお母さん、確かに毎月何でか知らないけど、1日の8時ぴったりに私にLINE電話してくるよね。あれは何なんだろう?」
それはお母さんなりの愛し方じゃないの?
発達障害っぽいところがあるからそこだけ律儀なんじゃないの?

「お母さんは私に、お正月に1回も帰ってきてって言わないんですよ、愛してないんじゃないかな? でも毎月メールをくれるんですよね」
とか言ったりします。

いや、それはたぶん常識をあまり知らないんじゃないの?
発達障害の人のちょっと視野が狭いところがあるんじゃないの?
となります。

「お父さんもぶん殴るんですよね」と言ったときに、
「でもそれって憎んでいるんじゃなくて、そもそもお父さんのマイルールを侵しませんでしたか?」と聞くと、
「確かに毎日のルールがあって、走るタイミングを邪魔するとお父さんすっごく怒るんですよね」
「それはマイルールを阻害したからじゃないの?」
といったやりとりになったりします。

過去の記憶がそのままではなくて、別の形に切り替わっていく、意味付けを変えていくという作業もとても重要だったりします。
とにかく変化を起こす、記憶や認識、理解など、今まで持っていたものに変化を起こすことがとても重要なのです。

まぁ、当たり前といえば当たり前です。
悪いものと思っているから認知が歪んでいる、それを変えてあげるのが精神科の治療です。

■主観2.0

これは僕が「主観2.0」という形で作ったモデルです。
最近オンライン自助会の患者さんたちが、互いに話を聞いたり、相手を理解したり自分を理解したり癒していく中で、共通のモデル、治療モデルというものを持つ必要があるなと思い、自助会のメンバーが使いやすい治療プログラムは何かなと思って作りました。

基本的には僕らの考えは主観に支配されているので、できるだけ客観に近付けてあげるというのが重要です。

概要欄続きはこちら(字数制限のため)
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精神疾患を診断される恐怖
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【精神科医がこころの病気を解説するChとは?】
一般の方向けに、わかりやすく、精神科診療に関するアレコレを幅広く解説しています。動画における、精神分析や哲学用語の使用法はあくまで益田独自のものであり、一般的(専門的)な定義とは異っているところもあります。僕がもっとも説明しやすいとたまたま感じる言葉を選んだだけなので、あまり学術的にとらないでいただけると嬉しいです。
   早稲田メンタルクリニック院長 益田裕介

【自己紹介】
益田裕介
防衛医大卒。陸上自衛隊、防衛医大病院、薫風会山田病院などを経て、2018年都内で開業。専門は仕事のうつ、大人の発達障害。といいつつ、「なんでも診る」ちょっと変人よりの町医者です。
趣味は少年ジャンプとお笑い。キャンプやスキーに行きたいです。
2020年6月5日より断酒継続中。

【参考】
厚労省みんなのメンタルヘルス https://www.mhlw.go.jp/kokoro/
カプラン 臨床精神医学テキスト第3 https://www.medsi.co.jp/products/deta...
倫理規定について https://note.com/mentalyoutubers/n/nb...

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・コメントは承認制です。誰かのコメントに返信されているものは誤解される可能性もあり、基本的に承認されません
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2 سال پیش در تاریخ 1401/06/27 منتشر شده است.
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