【ルームシェア】バレてから凄く焦りだす【焦燥】

君は嘘がつけない。 君は隠し事が出来ない。 君はいつも真っ直ぐで それが凄く好きなところだった。 君に惹かれたところなんて沢山あるけど その一つ 大きな大切な一つがそれだ。 嘘をついている時によくする癖とかってあるだろ？ 眉毛があがるとか 髪を触るとか でも君は『今嘘ついちゃった』って言っちゃう時もあるぐらいだ。 それぐらい嘘がつけない。 これが君にまつわる嘘みたいな本当の話だ。 だから僕は君の言うことは信じるし もし嘘だとしても気にならない。 僕からすれば君の口にする言葉こそ真実だから。 君が嘘だと言っても 僕からすれば、君にそんな嘘をつかせた世界こそ虚構になってしまう。 だから良いんだ。 何が下手でも何が上手くても 料理の味付けを間違えてしまってとんでもない味になった料理も皿まで平らげよう。 その後に、恥ずかしそうに、誰にも通じない嘘を大焦りでついていようと 『これは、新しい調理法で！』 『クックパッドに書いてた通りにしたんだよ！』 全部信じよう。 それもまた君の作ってくれた可愛らしい料理のスパイスだ。 君の言葉が僕の共通言語で 君の料理が僕の郷土料理で 君の愛こそが最愛で親愛で恋愛だ。 だから、もし 君が僕のことを好きじゃないと真っ直ぐな目で言うなら それは事実で真実で現実で 誠実に向き合うしかないんだろうな。 君が一切の心残りをしないように その小さな肩に重荷を乗せないように 笑って当たり前みたいに別れを受け入れよう。 僕は嘘が上手だから。 #ルームシェア #板橋ハウス #冷や汗