【ルームシェア】言ってねぇよって言わせよう【聞き間違い】

生まれて初めて、嘘をついた。 君を初めて見たあの日、大袈裟じゃなく、世界が変わったと思った。 何もなくて、空っぽで、意味すらないと思っていたこの世界に意味が生まれたと、本気でそう思ったんだ。 だから僕からしたら君が生きる意味で、君が世界だった。 君と出会う前の世界でさえ、君と出会うために存在したんじゃないかと、本気で思うほどに だからこそ、それはもうがむしゃらだった。 出鱈目に闇雲に、無茶苦茶に なり振りなんて構ってられなかった。 君を手に入れられなかったら、僕はいよいよ世界から逸れて孤立してしまうと それもまた本気で思っていた。 でもやっぱり無理な運動をした後に体を痛めるように 汗をかきすぎると脱水症状と倒れてしまうように 無理な恋は心を蝕んでしまった。 僕が君を好きだと言う気持ちだけでは どうしようもないことがあった。 まあ好きって気持ちだけで恋が叶うなら 綺麗な絵の漫画も 難しくかかれた本も 全米が泣く映画も むず痒くなる歌も この世に溢れかえってなんていないんだ。 そして、このがむしゃらに伝えた気持ちが 僕の世界を脅かすことに 僕の世界を悲しませることに 僕の世界を困らせることに気がついたから 僕はこの世にありふれたむず痒いものに助けてもらって生きることにするよ だから、生まれて初めて 君にも 自分の気持ちにも 嘘をつく。 最初から何も言ってないよ。と #ルームシェア #板橋ハウス #空耳